今ある人材、スキルを活かして新規事業を立ち上げ、利益がアップしたら最高ですよね!新規事業の立ち上げのためには、マーケットのデータ収集・分析、営業スキル、コミュニケーションスキルなどの広い範囲のスキルを必要とします。なんだかめんどくさいと感じないでしょうか?しかし意外にも、じっくり探ればすでにスキルや条件は揃っていることが殆どなのです。この記事では、美容院経営者が新たな事業企画を立ち上げてギリギリの経営から大逆転、新店舗展開に至るまでの当社コンサル事例を紹介します!美容業界ならもちろんのこと、あなたが別の業界の方だとしても必ず活かせる具体的ノウハウをお伝えしますので、ぜひしっかり読んでくださいね!
美容院顧客のために徹底的に磨いたスキルとは
新規事業立ち上げにあたり、必要なスキルをざっくりと挙げると以下の通りでしょう。
- ビジョンの言語化
- 情報収集
- 推論
- リーダーシップ
- プレゼン資料作成
- コミュニケーション
- 情熱を持続させるモチベーション
クライアントの、美容院社長は上記のうちリーダーシップ、コミュニケーションに長けた方でした。コミュニケーションを磨くために、アメリカに留学し専門的に学んで来られたほどです。さらに、モチベーションという点、ビジョンの言語化という点でも十分な力をお持ちで、従業員、顧客もしっかり付いてきていました。しかし、優しい人格がマイナスに働いたのか、経営は赤字ギリギリ。社長本人が現場に出るのは当たり前で、毎日朝一番早く来て鍵を開け、夜遅くに自ら閉める、という日々の繰り返しで、逆転の目を探していました。
経営フローの見直しを行い、不要なコストをカットしていく手段もありましたが、それでは大きく利益は伸びない可能性が高いと考えていました。そこで当社が着目したのは、社長のコミュニケーション能力です。聞けば社長を指名するお客さんは、カットの腕でなく、社長と話をするために足を運んでくれる方が殆どだとか。ここを広げて新規事業と出来ないかと考えたのです。
アイデアは「すでにあるスキル」から広げることが重要
美容師は、カットを売る仕事というより、人柄を売る必要があると思います。誰がいつもムッスーとしている美容師を毎回指名するでしょうか。腕で売る、という観点ももちろんあると思いますが、高度な技術となると理解出来るのはおそらく同業者くらいでしょう。社長は、その点を極め、かつ話す時間が顧客にとってプラスとなるよう、アメリカでコーチングの資格を取ってきました。そのスキルを接客に活かし、不動のリピーターを確保していたのです。
当社からの提案は、そのコーチングを売りましょう、という内容です。
最初は、社長も否定的でした。あくまで美容師として接客のためのスキルで、それが売れるとは思えない、また、そもそも新規事業を立ち上げるために必要な人材もいない、と。
ごもっともです。後者は、これまで新規事業を立ち上げを100超行ってきた当社が、足りない部分は全て補えたので、問題はありませんでした。前者は社長のモチベーションに関わる部分なので、とても重要です。いかにニーズがあるか、いかに時間単価を上げることが出来るか、資料を作って必死に説得しました。そもそも、資格もあり、美容師としての接客を通じて長年経験もしているので、すでに十分なスキルとして、すでにあるものを活かしましょう、と何度も伝えました。
顧客相乗効果で売上ダブルスコア達成に成功
3度の説得の結果、背に腹は変えられないということで納得いただき、もう一つ、重要な課題がありました。社長が忙しすぎたため、新たな事業を着手する時間が全く取れないという点です。そこで、企画立案と全体のプロジェクト管理を行うディレクター1人、ランディングページ、資料を作成するライター2人を当社より送り出しました。提案承認から、1ヶ月というスピードでリリース。その間、社長には日常業務をしていただいただけなので、全く手間は取らせませんでした。
結果は、大成功。ランディングページと、美容院店内で少し宣伝をしただけで、コーチングが店舗の売上の倍近く計上するようになりました。鏡越しに話していたのを、ハサミを使わず対面で話す、という風にしただけで、コーチングの時間単価の売上が3倍になります。コーチングのお客さんの6割は美容院の既存客だったので、ほぼ広告宣伝費もかからず、収益ペースでは倍以上。唯一、美容背術の時間が減ってしまったという難点が生まれたので、人材を増やし「2店舗目」を設立し、この問題を解消しました。
スタッフにもコーチングを教え、今や社長以外からもコーチングを受けたい、という客で賑わっています。相乗効果として美容院のお客さんも増え、社長の予約が半年先まで埋まっているというカリスマ美容師もかくや、という店舗に成長しました。
まとめ
美容師は、コミュニケーション能力が高い。しかしその点を突き詰めているのであれば、活用しない手はない。ファンのお客もいる。場所もある。という、高い角度で勝利が見えていた事例をご紹介しました。あなたも、今の本業やスキルを振り返り、今とは別の方法で商品化してみるということはきっと可能なはず。ぜひこの記事を参考に、考えてみてください。